どらま!ドラマ!DRAMA! 2nd Season

~日本のドラマ・映画、俳優・女優やシナリオライター(脚本家)などを徹底解剖~

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伊藤博文役に最もハマっていたのは、なべおさみ(1997年9月10日~10月15日・NHK『夜会の果て』より)

      2015/06/25

現在放送中のNHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』のような近現代史のドラマでは、各人物の写真が多く残っているので、配役において、ある程度外見が似ていることが大事であると考えます。

この中で気になったのは初代内閣総理大臣・伊藤博文(ちなみに学校では「ひろみ」と読むと習った記憶があるのですが、「ひろみ」が正解なのですね)。伊藤博文が特別に醜男(ぶおとこ)だとは言いませんが、加藤剛さんでは格好良すぎませんか。その点、1997年の同じNHKのドラマ『夜会の果て』で演じた、なべおさみさんはそっくりでした。このドラマは第2代内閣総理大臣・黒田清隆(演:江守徹さん)が主役で、伊藤は脇役として女たらしの面が強調されていたせいもあり、「替え玉受験事件」のだらしない人としてのイメージが残っていた(私の中では今でも残っている)なべおさみさんは更に適役に感じました。

蛇足ですが、『龍馬伝』で岩崎弥太郎を演じた香川照之さんも外見がかなり似ていましたね。

『夜会の果て』の脚本はジェームス三木さん。もともと脚本家として一流の人ですが、近現代史を描かせると輪をかけて巧みに仕上げる人だと思います。『憲法はまだか』というスペシャルドラマ(1996年・第一部「象徴天皇」/11月30日、第二部「戦争放棄」/12月7日)も誕生過程にある“憲法”を「全身包帯の少年」で表現する発想は見事すぎでした。書籍化はされているがDVD化などはされていないようで残念です(NHK放送局に行けば無料で閲覧できるようですが)。

ところで、『夜会の果て』が放送されたのは、今は存在しない「水曜ドラマの花束」という水曜22時からの45分間の枠で、1作あたり全6話前後のあまりメジャーではないものだったのですが、印象深いドラマがいくつかあります。

1996年5月~6月:藏(くら)
1996年10月~11月:家へおいでよ
1996年11月~12月:月の船
1998年7月~8月:結婚前夜   ・・・など

特に山田太一さん脚本の『家へおいでよ』は、ひとつ屋根の下に暮らすことになった老若男女(中には外国人も居る)の話で、小説では絶対に面白いとは思えないような、役者が演じるからこそ成立するタイプの作品で、脚本家の面目躍如と言うべき印象深いものです。また、小橋めぐみさんの荒削りな演技にも好感がもてたドラマでした。こちらもソフト化されていないようでもったいない限りです。

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